2.孤立の26人救出 熊本・美里町 大雨警戒続く,西日本新聞
RV=60.1 2007/07/09 10:08
キーワード:熊本,福岡,孤立,鹿児島,美里
西日本一帯に大雨被害をもたらした活発な梅雨前線は8日も九州南部付近に停滞し、鹿児島、熊本両県を中心に再び強い雨を降らせた。橋や道路が寸断され、12世帯26人の住民が孤立状態になっていた熊本県美里町では、同日朝から県などのヘリコプターが救出活動を再開。同日正午までに陸と空から全員を無事救出した。
気象庁によると、梅雨前線は9日も九州付近に停滞する見込みで、大雨で地盤が緩んでいる所も多いことから、引き続き土砂災害などへの警戒が必要としている。
住民が孤立した美里町早楠、柏川両地区での救出活動は8日午前7時に始まり、熊本県の防災ヘリのほかに福岡市や陸上自衛隊のヘリも出動。寝たきりのお年寄りらを次々に搬送した。一方、陸自隊員や熊本県警機動隊員が徒歩で両地区に入り、山道などをかき分けて住民を安全な地域まで避難させた。
熊本県によると、一時3000世帯以上の約1万人に出ていた避難勧告は大半が解除されたが、同日午後9時現在、美里町の108世帯327人に引き続き出されているという。鹿児島県でも屋久島で8日午後6時までの1時間雨量が80ミリに達したとみられるなど、時折、大雨を観測した。南さつま市笠沙町と垂水市上市木地区では同日夜までに計11世帯16人が土砂災害の危険などを理由に自主避難した。一方、3日午後7時から南さつま市の一部に出ていた避難勧告は8日午前10時、5日ぶりに解除された。
=2007/07/09付西日本新聞朝刊=
|