3.過去被災の店主 アユ弁当贈る 避難生活元気づけ 水害被災・美里町に救援の動き,西日本新聞
RV=41.0 2007/07/10 10:08
キーワード:生活,砥用,八代,美里,藤
八代市萩原町のアユ料理店「より藤」は9日、大雨で避難生活を続けている美里町の住民を元気付けようと、避難所になっている同町原町の砥用(ともち)中学校体育館にアユ弁当など120個を差し入れた。
店主の頼藤浩さん(45)の母親によると、店がある萩原町も38年前、集中豪雨で大きな浸水被害が相次いだという。店も床上浸水の被害に遭った。頼藤さんは「水害が大変なのは被災後も苦労が続く点。今、苦労されている住民のため、少しでも役立ちたい」と差し入れを決めたという。
同店はこの日午前中から、看板商品の球磨川産のアユを使った弁当「鮎屋(あゆや)3代」などの準備に追われた。午後2時半すぎ、頼藤さんら2人が弁当を積み込んだワゴン車で出発。避難所で待っていた美里町役場職員に弁当を届けた。避難住民たちは、この日の夕食に弁当を味わったという。
「少しでも皆さんの癒やしになれば」と頼藤さん。被災者に弁当を配った同町職員は「避難生活が長引きそうな見通しの中、近隣地域からの思いがけない救援物資は住民の不安を和らげる貴重な励みになります」と話していた。
=2007/07/10付西日本新聞朝刊=
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