1.大雨被害 熊本市職員が死亡 通行止めの看板設置中 冠水の橋から転落
,西日本新聞
RV=34.2 2007/07/11 17:07
キーワード:鹿児島,熊本,中村,橋
活発な梅雨前線の影響で激しい雨が降り続いた九州中南部では、家屋の浸水や土砂崩れなどの被害が出ている。熊本市では11日、市職員(41)が川に転落し死亡したほか、鹿児島県南大隅町では民家の裏山が崩れ、住民1人が一時生き埋めになった。
同日午前4時半すぎ、熊本市長嶺南8丁目で、大雨で冠水した健軍川の橋に通行止めの看板を設置しようとした同市東部土木センター主任主事、中村健一さん(41)=同市若葉2丁目=が川に転落。約4時間半後、約7キロ離れた河口で発見されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
熊本東署などによると、当時、市内には大雨洪水警報が出ており、中村さんは危険個所のパトロール中、手すりのないコンクリート製の橋(幅約3メートル)が冠水しているのを発見。別の職員1人と橋の通行止めの看板を設置しようと橋を渡る途中、足を滑らせて川に落ちた。橋は数十センチ冠水していたという。
鹿児島県南大隅町島泊地区では同日午前6時50分ごろ、民家の裏山が崩れ2棟が全半壊。住民の瀬戸川次義さん(69)が生き埋めになったが、間もなく救出された。宮崎市瓜生野では10日午後11時ごろ、自営業斉藤正美さん(47)方の裏山が崩れ、乗用車の一部が土砂に埋まったが、けが人はなかった。
11日正午現在、鹿児島、熊本の両県で約20棟が床上浸水。鹿児島県の南さつま市と南大隅町、熊本県美里町で計216世帯512人に避難勧告が出ている。
JR九州によると、九州新幹線は鹿児島中央‐川内間で一時運転を見合わせ、上下3本が最大25分遅れた。鹿児島、宮崎両県では在来線の運休も相次いだほか、がけ崩れなどのため、国道や県道の一部が通行止めになった。
=2007/07/11付西日本新聞夕刊=
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