2.7月異変!「猛暑予想」一転涼しい夏
,産経新聞
RV=51.5 2007/07/31 20:37
キーワード:京都,奈良,中止
「猛暑」と思われていた7月が一転して、涼しい夏に変わった。長引いた梅雨の影響でぐずついた日が続き、日照時間が平年より6割程度に落ち込んだのが原因だ。このため「暑い夏」を期待していた夏物商戦は大打撃を受け、エアコンの売り上げは落ち込み、生育の悪い野菜の値段も高騰した。関係者は「暑さが恋しい」と、8月の盛り返しに期待している。
大阪管区気象台によると、近畿の今月1日から30日までの日照時間は平年の6割程度。大阪市が平年比65%の114・7時間だったほか、奈良市88・6時間(54%)、彦根市94・9時間(57%)、京都市93・2時間(67%)。気温も平年よりも1度ほど低く「涼しい7月」だった。
7月に入って梅雨前線が日本列島付近に停滞、北から寒気が流れ込んだ影響。梅雨明けも平年より遅くなった。降水量も平年よりも多くなり、九州では豪雨と台風とが重なり大きな被害が出たが、水不足が解消された。学校のプールが見送られたり、ガソリンスタンドでの洗車も中止されていた四国の水がめ「早明浦ダム」(高知県)の貯水率も95%と回復した。
■8月は夏らしく
「日本の南にある太平洋高気圧の勢いがいつもよりも弱い。ただ8月も平年並みの暑さになるのではないか」と話すのは、日本気象協会の気象予報士、中島保則さん(57)。中島さんによると、平年であれば太平洋高気圧が日本列島を覆う形になるが、今年は小笠原諸島付近から九州に列島の南側付近で細長く伸びた格好のため、「夏らしさ」を感じることが少ないという。
ただ、当初、猛暑が心配されていた根拠となっていた日本の南海上で海水面の温度上昇は実際に起きており、中島さんは「猛暑にはならないが、8月は夏らしい暑さになると思います」と分析している。
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