3.地盤沈下・土砂崩れ続く/集中豪雨,沖縄タイムス
RV=59.9 2007/08/14 18:00
キーワード:マンション,長田,壁
十一日から十二日にかけ沖縄地方で降り続いた激しい雨で、各地で土砂崩れや土地の沈下が相次いでいる。マンション建設工事現場で地盤が沈下した那覇市長田では十四日、沈下した土砂につられ、隣接する住宅一棟の敷地が最大二十センチほど沈んでいるのが確認された。浦添市では浦添工業高校内のがけが崩れ、沖縄市高原の工場では土砂が押し寄せた。
敷地が沈下した那覇市長田の住宅に住む比嘉勝秀さん(58)によると、十一日午前、「ビッシ」ときしむ音がした後、「ズズズ」と三度ほど揺れる音を聞いた。家の外に出ると、隣の民家との壁に縦五メートル、幅二十センチほどのすき間ができ、玄関入り口付近にも多数のひび割れができていた。
建設工事現場の施工業者に伝え、アスファルトを流し込むなどの処置をし、以降、沈下はしていない。
十三日には設計士を呼び、自宅を検査したところ、貯水槽方向にわずかに傾きもあったという。
比嘉さんは「人災か天災なのか、誰かに責任があるなら補償してほしい」と話している。
一方、浦添工業高校では崩れた土砂が、同校内駐車場近くまで迫っている。十一日にはがけ下に住む二世帯七人が一時自主避難した。同地域ではこれまで度々土砂崩れが起きていることから、周辺住民は早期の修復と防止策を求めている。
市によると、十一日午後零時九分に生徒の送り迎えに来た父母から通報が入った。現場は今年六月の梅雨時にも、土砂崩れを起こしており、県が現場調査を行う予定でブルーシートを敷いて応急処置をしていた。県教育庁施設課は土砂崩れが学校敷地内で起こっていることから文部科学省に補助金申請をした上で現場調査をする方針。
沖縄市高原の民家裏にあるトタン製の工場内では、高さ一メートル幅五メートルにわたって土砂が押し寄せた。建物の基礎となるブロック部分が破壊されたが、けが人はいない。市消防本部は、今後雨が降るとさらに工場内土砂が入り込む可能性があるとして警戒している。
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