2.県本庁に調査報告せず/安里川4月はんらん
,沖縄タイムス
RV=46.8 2007/08/16 15:00
キーワード:安里,温い,工事
那覇市の安里川蔡温橋周辺で四月に起こったはんらん後の調査で、県南部土木事務所(伊波興静所長)が蔡温橋の改修工事によって被害が拡大したとの結果を七月に得たにもかかわらず、必要な対策を取らなかったことについて、県土木建築部に調査の詳細を報告していなかったことが十六日、分かった。
同部の小渡良彦土木整備統括監によると、今月十一日の大雨で川がはんらんし、浸水被害が出た後も南部土木事務所からの報告はなく、十五日の会見後に初めて調査結果を把握したという。南部土木事務所は「現場で判断するものと考えた」という。小渡統括監は十六日午前、伊波所長を県庁に呼んで事情を聴き、今後は詳細に調査するよう指示した。
事情聴取後、小渡統括監は「何百件とある工事のうちの一つで、現場で判断するものとして事務所で考えていた」と説明。今後の対応について「現場に状況の変化があればすぐに本庁に報告してもらい、われわれも注意しながら工事を進めていく」としている。
仲田文昭道路街路課長は「報告があれば、調査内容が不十分だったかどうかも含め、取れる対策があったかどうか検討できた」としている。
一方、南部土木事務所は、橋の水面近くで交差している工事用の鋼材がまだ残っている部分について、撤去の検討を進めた。十一日のはんらんで大量の漂流物が引っ掛かり、十四日には鋼材八本計二十一メートルを撤去したが、現場にはほぼ同量が残ったまま。台風8号の影響で本島地方にも雨の恐れがあるため、「接近までに緊急に撤去することも検討する」という。
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