1.県、後手の対応認める 安里川水害
,琉球新報
RV=41.6 2007/08/18 09:55
キーワード:安里,温い
11日の豪雨による那覇市の安里川のはんらんに関し、県土木建築部は17日午後、県庁で記者会見し、国際通りでの浸水被害との関連が指摘されている蔡温橋改修工事に関する対応を説明した。小渡良彦土木整備統括監は、工事とはんらんの因果関係について「可能性は否定できない。何らかの要因はあったかもしれない」と述べた。県南部土木事務所は被害後に、大量の草木などが付着した鉄骨を上流側から撤去しているが、小渡統括監は「鋼材が流れを阻害している状況があるので、被害を防ぐために撤去した。撤去を1週間程度早めるのは可能だったかもしれない」と述べ、後手に回った対応を認めた。 工事による冠水被害の拡大を指摘した調査報告を7月の時点で把握しながら、対策を取らなかったことには「被害前にも鉄骨の撤去を含めて対応策を検討していたが、その検討中に雨が降ったのは残念」と釈明。行政の責任には言及せず、15日の会見と同様の答えに終始した。
会見には伊波興静南部土木事務所長、大城芳樹河川課長、仲田文昭道路街路課長が同席した。
会見では、川の流れを阻害する要因を取り除くため、5月には蔡温橋の上流側で4トンコンテナ2個分の草木を刈り取るなど、これまでにも複数の対策を実施・検討していたと説明。伊波所長は「対策を検討していたからこそ、被害後、速やかに鉄骨を撤去することができた」と強調した。
県は今回のはんらんの原因調査を、4月のはんらん時に調査を委託した民間コンサルタント業者に発注。有識者や専門機関の意見も調査手法や分析に反映させる考え。
小渡統括監は「工事がどのような影響を与えたのか、調査痕跡を増やして精度を高める。通常なら3、4カ月は必要だが、できるだけ早く報告できるようにする」と述べた。
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