1.業者、工事との関係否定/集中豪雨ひび割れ
,沖縄タイムス
RV=89.0 2007/08/20 18:00
キーワード:マンション,長田,擁,壁,工事
集中豪雨で住民に一時避難指示・勧告が出された那覇市長田のマンションとは別の下方にあるマンション(五十六世帯)でも、外壁に多数のひび割れが見つかったことで、隣でマンションを建設している施工会社などによる住民への説明会が十九日、同マンションロビーで行われた。住民側から会社の対応への批判が相次いだ。
施工会社は、ひび割れにかかった圧力が建設現場とは異なる方向からきていることなどを挙げ、「工事との因果関係は考えにくい」と説明した。住民側は同社に対し因果関係がない根拠をはっきりさせ、文書で提出するよう求めた。
住民らによると、外壁のひび割れの多くは隣接するマンション建設現場に面した壁で見つかり、豪雨前には確認されなかったという。
説明会には住民で組織する管理組合の理事長をはじめ一般住民、管理会社の担当者ら約二十五人が出席。施工会社側は男性技術者二人、市の防災や建築指導の担当者三人も同席した。
冒頭、理事長の男性(38)は周辺に避難指示・勧告が出されて以降、「何の説明もなかった」として市の対応を批判。市の防災担当者は豪雨時の災害対策の経緯を説明した上で、「説明が行き届かなかった」と認め、陳謝した。
施工会社は擁壁の上の地盤が豪雨で一センチ動いたことを説明。コンクリートで補強するなど被害防止策を施したことを話した。その上で「今は完全に(地盤は)安定している」と強調。二十四時間態勢での観測を継続しているとして理解を求めた。
住民側は土砂崩れが起こる可能性について、着工前に認識があったかどうかただしたところ、市の建築指導担当者は「この場所は急傾斜指定個所で『危ないかもしれない』という認識はあった」と認めた。
|