3.また大雨、市民生活にも被害 天理など3市で50棟が床下浸水
,産経新聞
RV=32.0 2007/08/30 07:51
キーワード:奈良,野球
気圧の谷の通過に伴い、県内でも29日、北部を中心に一時激しい雨に見舞われた。この影響で、天理市二階堂上之庄町の近鉄二階堂駅では午前9時半ごろ、線路が約150メートルにわたり浸水。同線は平端−天理間の全線で上下とも約2時間半にわたって運転を見合わせ、上下18本が運休するなどした。また、同市や大和郡山市、奈良市では計50棟が床下浸水。計24カ所で道路が冠水するなど、豪雨は市民生活にも被害や影響をもたらした。
県内ではこの日午前から午後にかけ、北西部や北東部で大雨洪水警報が発令された。
奈良地方気象台によると、各地の雨量は奈良市針町で午前7時〜8時に33ミリ、同11時〜正午に23ミリとなり、降り始めからの雨量は計94ミリを記録。このほか、同市半田開町で午前6時〜7時に26ミリ▽五條市大塔町天辻で同7〜8時に28ミリ▽宇陀市の大宇陀地区で同9〜10時に19ミリ−などとなった。また、天理市によると、同市内では同9時〜10時に60ミリ以上が降ったという。
集中的な豪雨の影響で、近鉄二階堂駅では線路に周辺から水があふれ出し、水がレール上端部から2.5センチ以上となったため運転を見合わせ。急遽(きゅうきょ)JRへの振り替え輸送を行った。近鉄によると、水はレールの上から最大約10センチに達したが、その後徐々に水が引き、同11時54分から天理線全線で運転を再開した。
同駅では、駅員が利用者からの問い合わせへの対応や、駅構内の清掃などに追われた。野球部の練習試合のため天理市内の中学校に向かっていた橿原市内の男子中学生は「電車が止まったので、歩いていこうとしたけど…」と困惑していた。
一方、県によると、大雨の影響で天理市内で45棟、大和郡山市内で3棟、奈良市内で2棟が床下浸水したほか、天理市内の市道13カ所、大和郡山市内の市道11カ所で道路の冠水が確認された。
二階堂駅周辺でも、駅北側などの住宅で浸水が相次ぎ、住民らは水の中を歩いたり、後始末に追われるなどの対応を余儀なくされた。
駅近くに住む女性は「水でごみもあふれてきた」と話しながら、水でいっぱいになった溝の清掃に追われていた。
同気象台によると、30日以降も雨が降りやすい天候が続くと予想されており、引き続き大雨や雷などへの注意が必要だという。
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