平成19年の風水害 今回の注目記事 2007/09/19 00:00〜2007/09/20 00:00

Yahoo!ニューストピックス: 「平成19年の風水害」
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2.大雨:つめ跡深く、住民に疲れ 家屋、農地に大きな被害(その2止) /秋田 ,毎日新聞
RV=136.3 2007/09/19 13:06
キーワード:秋田,リンゴ,北秋田,収穫

 ◇眠れぬ夜−−避難所  大雨がピークとなった17日夜から18日にかけて、各地で避難指示・勧告が出され、住民らが眠れぬ夜を過ごした。  能代市の二ツ井地域では10カ所が避難所に指定され、総合体育館には約900人が避難した。中心部の特別養護老人ホームの利用者も車椅子のまま送迎車で運ばれた。家族とマイカーで避難し一夜を明かした男性(59)は「米代川がみるみるうちに増水し怖かった。避難するのがやっとだった。住宅地に被害がなければいいが……」と話していた。【田村彦志】  ◇掃除に追われ−−秋田市内  秋田市下新城笠岡堰根では、付近を流れる新城川がはんらんし、294世帯に避難勧告が出たほか、床上浸水6棟、床下浸水151棟の被害が出た。大雨から一夜明けた18日は、各世帯が朝から家の敷地に流れ込んできた泥やごみなどの掃除に追われた。  近くの農業、渡辺貞雄さん(75)の自宅は床付近までが濁水に覆われ、床下浸水の状態で孤立した。「夕方ごろから橋が水没した。夜に消防署が救出のボートを出していたが、増水した川を渡ってこちら側には来れなかった。不安だった」と話す。この日は床上浸水した倉庫の掃除に1日を費やし「田んぼはまだ見ていない。どうなっているか心配だ」と疲れた表情を見せた。  同じく川の増水で孤立した鷲林寺の住職、菅野宗一さん(52)は「大雨が降ると、川の水がこちら側にあふれてくる。毎年のように川がはんらんするが、ここまで増水するのは珍しい」と話した。【野原寛史】  ◇収穫前に打撃−−農産物  県農林水産部の18日午後1時現在のまとめでは、冠水、浸水などによる農地被害は稲7107ヘクタール▽大豆587ヘクタール▽そば20ヘクタール▽野菜16ヘクタールに上り、県北と秋田市を中心に収穫前の農作物に被害が拡大した。また北秋田市、能代市を中心に比内地鶏計1万3000羽が水死し、横手市増田、平鹿地区でリンゴの樹木27本が倒れるなど、各地の名産物にも被害が及んだ。県は詳しい被害額を算定している。  農業施設では、仙北市でホウレンソウのビニールハウス7棟が全壊、42棟でビニールが破損した。林地は秋田市の7カ所で山腹が崩落。大館市、由利本荘市で林道計6本が被害を受けた。  稲の被害が大きかった北秋田市のJAあきた北央によると、県北部で主流のあきたこまちの刈り取りは今月下旬から本格化する予定だった。浸水した時間が長ければ刈り取り作業に時間を要し、米の乾燥にも手間がかかり、米のつやが減ることで販売の際に等級が下がることもあるという。  川がはんらんして水田に濁流が流れ込んだ秋田市下新城ではこの日、農家の男性らが水が引いた水田の後処理に追われた。農業、保坂栄一さん(65)は「今年は夏が好天で作柄も平年並みに良かったのだけど、この時期の被害は本当に残念です」と話した。【津村豊和】 9月19日朝刊


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