2.大雨:秋雨前線被害、農林水産は17億円超す 公共土木、48億円に /岩手
,毎日新聞
RV=99.7 2007/09/26 12:01
キーワード:リンゴ,一関,盛岡,花巻
18日にかけて記録的大雨をもたらした秋雨前線は、農作物などに多大な被害をもたらした。25日、盛岡市で開催された県や農業関係団体による災害対策会議では、水稲が100時間にわたり冠水するなど各地域の被害が報告された。
県農林水産企画室によると、農林水産関係の被害は一関市など26市町村で、総額は約17億7300万円(21日現在)に上った。
農作物への影響は3002ヘクタールに及び、損害は10億8100万円。中でも水稲の被害は2528ヘクタールと大きく、冠水や倒伏で6億9000万円の被害を出した。農地・農業用施設(284カ所)は5億5100万円、林業施設(37カ所)は1億3900万円だった。
農業改良普及センターからは各地域の被害報告が行われ、金ケ崎町の水稲の冠水時間が48〜100時間に及んでいることなどを説明した。花巻市では北上川沿いの一部のリンゴ園で、水位が上昇してリンゴの木が隠れる状態になったことなどが報告された。
会議では、水稲の品質低下を防ぐため、排水や刈り分けを行うなど、野菜や花などを含めた農作物の水害対策を確認。県は農作物の災害復旧にかかる経費を補助することも決めた。
また国土交通省も25日、被害の大きかった河川などの緊急調査を実施した。
県砂防災害課によると、公共土木施設の被害は23市町村402カ所で、被害額は約48億7200万円(24日現在)だった。市町村別では八幡平市が最も影響を受け、河川の護岸などの被害が約16億3600万円だった。
国交省は26日まで、同市田山の矢神川や増水による橋の沈下があった西和賀町沢内の町道など計5カ所の現地調査を行う。【安田光高】
9月26日朝刊
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