平成19年の風水害 今回の注目記事 2007/10/19 00:00〜2007/10/20 00:00

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2.通知手続きせず遺跡で町道拡幅 辰野町が始末書 ,信濃毎日新聞
RV=53.1 2007/10/19 09:00
キーワード:文化財,縄文,意見,遺跡

 上伊那郡辰野町が、同町羽場の羽場城跡遺跡で、文化財保護法が定めた県教委への通知手続きをせずに町道を拡幅し、県教委が同法違反で始末書を提出させていたことが18日、分かった。さらに、町が9月、同町新町の宮垣外(みやがいと)遺跡で土を運び出す工事をした際にも通知手続きが行われていないといい、県教委は「事実であれば同様に文化財保護法違反」と指摘している。  同町は昨年11月、羽場城跡遺跡内を通る長さ約140メートルの町道を幅約3メートルから約4メートルに広げた。工事完了を知った県文化財パトロール員が12月上旬、県教委に連絡。通知手続きをしていなかったことが発覚した。  県教委は事実確認後、町に「違法」と指摘。町は今年1月、矢ケ崎克彦町長名で「2度と同様の違反を繰り返さない」との始末書を出した。根橋正美・町建設水道課長は「道路拡幅は地面をそれほど深く掘り返さないので、事前通知は必要ないと思った」としている。  一方、町は今年9月下旬、広さ約2万4000平方メートルの宮垣外遺跡のうち、町土地開発公社所有の約5200平方メートルから、約500立方メートルの土を掘り返して搬出。昨年7月の豪雨で土砂流入の被害を受けた同町小横川の水田約3300平方メートルに耕土として入れた。  町が土を掘り返した区域は同公社が2002年に取得。宅地分譲する計画だったが思うように売れず、手狭になった近くの新町保育園の移転新築用地にする方針という。町教委によると、移転新築は09年度着工予定。  町産業振興課の桑沢高秋課長は「かつて水田だった遊休地の耕土部分だけを掘り返したつもりなので、埋蔵文化財には影響ないと判断した」としている。  県教委によると、町村はそれぞれの教育委員会を通じて県教委に事前通知し、町村教委は、遺跡への影響の有無や対応について意見書を出す。  事前通知を怠る行為が繰り返されたことについて、町教委の白鳥義政教育次長は「職員の文化財保護法への認識不足が原因の1つだと思う。埋蔵文化財がある場所を職員に周知し、同じ過ちを繰り返さないよう注意を呼び掛ける」としている。  羽場城跡は縄文や鎌倉時代、宮垣外は平安から戦国時代の遺跡とされる。


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