平成19年の風水害 今回の注目記事 2007/11/01 00:00〜2007/11/02 00:00

Yahoo!ニューストピックス: 「平成19年の風水害」
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1.石西礁湖 死滅深刻/サンゴ白化現象要因,沖縄タイムス
RV=117.0 2007/11/01 12:00
キーワード:サンゴ,八重山,白,西表島,石垣島

 【八重山】九州大学大学院理学府附属臨海実験所は三十一日までに、石垣島と西表島の間に広がる国内最大のさんご礁「石西礁湖」の三十三地点で、今年七月以降のサンゴの白化現象が原因でクシハダミドリイシの約53%、ハナガサミドリイシの約39%が死滅したことを明らかにした。他の種類のサンゴも甚大な影響を受けており、海底の面積に占める生きたサンゴの割合(サンゴ被度)は急激に低下したとしている。同実験所の野島哲准教授は「石西礁湖のサンゴは幼生を広範囲に供給する役割があるだけに、周辺海域の生態系にも影響を及ぼす可能性がある」と指摘している。(福元大輔) サンゴは、高海水温などのストレスを受けると共生している褐虫藻が離れ、白くなる。栄養の大半を褐虫藻の光合成で補給しているため、白化した状態が長く続けば死滅する。 野島准教授は、石西礁湖の内側二十六地点、外側七地点の計三十三地点で、十一種類のサンゴを七日間かけて潜水調査。そのうち同礁湖で優先種とされるクシハダミドリイシ、ハナガサミドリイシの二種類の結果を発表した。 クシハダミドリイシは五百七十三群体を調べ、内側で66%、水温が低い傾向にある外側で13%、全体で53%が死滅。ハナガサミドリイシは五百五十三群体を調べ、内側で47%、外側で13%、全体で39%が死滅していた。今年九月の調査では、いずれのサンゴも約60%が白化しており、その大半が回復せずに、死滅したとみられる。三十三地点のサンゴ被度は平均で内側10%、外側70%程度。野島准教授によると、昨年まで内側でも25%程度はあったという。 県内では、一九九八年の大規模白化の際、沖縄本島近海で九割、石西礁湖で四割近いサンゴが死滅。その後も白化のほか、オニヒトデ、台風、病気などでサンゴ被度は低下している。新たなサンゴが卵を産めるようになるには五―十年が必要とされ、さんご礁の回復は困難な状況にある。 野島准教授は「九八年の白化で生き残った大きなサンゴが、今年の白化で死滅した。幼生を供給するサンゴが死ぬと減り続ける一方で危機的状況にある」と懸念を示した。 石西礁湖では、今年七月下旬から海水温が三〇度を超える日が続き、サンゴの白化現象が起きていた。


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