2.ゴンドラリフト停止90人宙づり 王滝のスキー場
,信濃毎日新聞
RV=36.4 2007/12/16 09:00
キーワード:スキー,ゴンドラ,同社
15日午前10時半ごろ、木曽郡王滝村のスキー場「おんたけ2240」で、運行中のゴンドラリフト(6人乗り44基)が緊急停止し、乗客90人が宙づりのゴンドラ内に閉じ込められた。救出が午後2時ごろ始まり、終わったのは午後10時近く。最後の乗客は約11時間半、ゴンドラ内に置かれた。県警によると、数人が体調不良を訴え、1人が同郡木曽町内の病院に運ばれた。
国土交通省北陸信越運輸局(新潟)は同日、調査のため職員を現地に派遣。16日にスキー場関係者から事情を聴くことにしている。木曽署も同日から詳しい原因を調べる。
ゴンドラリフトは全長約2400メートルで、ふもとから山頂(標高約2240メートル)まで高低差550メートル余を結ぶ。22本の支柱のうち、下から8本目付近でワイヤが滑車から外れる「脱索」が起きた。当時、ゴンドラ17基に乗客がいた。
県警によると、午後1時ごろ、ゴンドラ内の乗客から携帯電話で110番通報があった。スキー場などによると、緊急停止後、復旧を試みたが難航。ロープと救出用具でゴンドラから1人ずつ下ろすことにした。
事故の起きたゴンドラは1989年に導入。スキー場によると、別のリフトが動かなくなるトラブルがあり、今季初営業の8日、予定より1週間早く運行を始めたという。
北陸信越運輸局によると、ゴンドラの脱索は珍しく、原因は突風や、寒さによるワイヤの凍結などの可能性が考えられるという。このゴンドラは95年1月にも強風で急停止し、乗客約200人が長時間宙づりとなった。
同スキー場は、2005年に経営が王滝村から「加森観光」(札幌市)の子会社「おんたけマネジメント」(王滝村)に移行。同社の西田吏利社長は「復旧の努力をしていたが、結果的に救出が遅れてしまい、大変申し訳ない」と話している。
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