1.突風予測し運転中止 羽越線で試験導入 JR東日本
,河北新報
RV=60.6 2007/12/19 11:12
キーワード:酒田,12月,11月,積乱雲
山形県庄内町で2005年12月に起きた羽越線特急脱線転覆事故を教訓に、JR東日本は18日、気象情報から3つの条件を満たし、突風が発生する恐れがある場合に列車を事前に運転中止にするシステムを羽越線などで試験導入すると発表した。
気象庁の情報を気象情報会社が加工したデータを活用。(1)寒冷前線が通過中(2)約10平方キロメートル以上のエリアで80ミリ以上の雨を降らせる規模の積乱雲が上空にある(3)積乱雲が高さ6000メートル以上―の3条件を満たす場合、その地点を中心に北から南東の半径約38キロの円弧形のエリア内を走る列車を止める。
JR東日本は01―06年に日本海側とオホーツク海側で起きた6つの突風のデータを調べ、運転中止の条件を決めた。突風が吹きやすい11月から3月の間に羽越線の新津―酒田と白新線(新潟―新発田)で試行、来年1月から実施する。
また別の強風対策として、風速25メートル以上などで運転中止する規制区間を現在の221駅間からさらに75駅間増やし、風速計を計178基増設する。
このほか既に防風柵を増設したり、局地的な強風の観測に活用されるドップラーレーダーを鉄道事業者として初めて試験設置し、活用の検討を進めている。
羽越線事故の原因は調査が進められているが、JR東日本は「強風が要因とみられており、できるだけ早く対策を取りたい」としている。
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