2.北陸新幹線:用地買収問題 県など確認書締結へ 6年ぶり建設前進 /長野
,毎日新聞
RV=41.8 2007/12/20 12:01
キーワード:12月,来年,治水,用地
◇来月、長沼地区地権者らと
北陸新幹線の長野駅以北の延伸に関し、浅川ダム計画の中止などから地元との用地交渉が滞っていた問題で、県や長野市などは19日、用地買収が済んでいない同市長沼地区の地権者らとの要望事項を盛り込んだ新しい確認書に同意する方針を固めた。21日に同意する旨を住民に伝え、来年1月に確認書の締結を行う。これにより、6年ぶりに同地区約3キロの区間での建設が前進することになった。
この確認書は、地権者らでつくる長沼地区北陸新幹線対策委員会と県、同市、独立行政法人鉄道建設・運輸施設建設整備支援機構の4者で取り交わす。この4者は93年に浅川ダム建設などと引き換えに、長沼地区約3キロの区間の新幹線用地買収に応じるなどとして確認書を締結した。しかし、田中康夫前知事の「脱ダム宣言」でダム建設が中止されたため、これに長沼地区住民らが「約束をほごにした」などと反発し、用地買収が滞っていた。
そのため新しい確認書には、問題が発生した場合は「円満に解決するよう誠意をもって協議する」ことが記されている。浅川治水については、治水専用ダム(穴あきダム)と河川改修で千曲川合流点の基本高水(大雨時の想定最大流量)を毎秒450トンとすることや千曲川の増水で浅川の水が排水できないことなどで起こる「内水氾濫(はんらん)」対策として、浅川排水機場の機能強化などを盛り込んだ。【川口健史】
12月20日朝刊
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