2.台風9号:南牧村、仮復旧終わる 下仁田コンニャク、被害畑手入れに汗 /群馬
,毎日新聞
RV=82.7 2007/09/15 12:01
キーワード:村,南牧,収穫,下仁田
台風9号で被災した南牧村では14日、断水の続いていた星尾地区51世帯の水道復旧工事も前夜に終わり、道路や水道などライフラインの仮復旧で、災害前の生活が少しずつ戻ってきた。一方、下仁田町では晴れ間の広がった同日、コンニャク栽培農家が被害にあった収穫間近の畑に薬剤を散布。病害にかからないよう、願いを込めて作業に汗を流した。
断水復旧工事のうち、最後になった星尾地区で水道の給水が再開され、村災害対策本部は週明けにも解散することになった。村役場は週末の3連休の窓口業務を通常の日直1人態勢から6人を常駐させ、緊急事態に備えるという。秋の長雨のシーズンでもあり、土屋東一郎総務課長は「道路が復旧したにしても、大雨が降れば、また埋め戻した跡が洗われてしまう可能性もある。注意を怠れない」と引き締める。
3ヘクタールの畑でコンニャク「赤城大玉」を育てている下仁田町馬山の農業、神戸康明さん(56)は「台風で強い西風が吹いて、茎まで倒れた」と悔しそうに話した。茎の高さが20~30センチの1年ものは風による影響はなかったが、3年ものは高さが80~100センチあり、大きな被害を受けた。
5月に植え付け、6月下旬には葉が畑を覆い、順調に育っていたところを台風に襲われた。35年の栽培経験でもかつてない被害で、70%近くが倒れた。倒れた茎を一本一本起こす作業が大変だったという。腐敗や葉が枯れるのを防ぐため、今月いっぱいは薬剤を散布する。ただ「茎の倒れた時期が収穫に近かったので、品質に大きな影響はなさそう」と話している。【畑広志】
9月15日朝刊
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