平成19年の風水害 今回の注目記事 2007/07/14 00:00〜2007/07/15 00:00

Yahoo!ニューストピックス: 「平成19年の風水害」
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3.「グワン」鉄柱倒壊/車3台つぶす ,沖縄タイムス
RV=146.0 2007/07/14 12:00
キーワード:本島,沖縄,暴風,那覇,漁港,接近,強風

沖縄本島を丸一日暴風域に巻き込んだ台風4号は、県民生活に深刻なつめ跡を残し、北の海上に抜けた。二人が意識不明の重体になったほか、強風による転倒などでけが人が続出。鉄柱が倒れ、道路がめくれるなど猛威を振るった。停電も相次ぎ、五世帯に一世帯の高い割合となった。一方、支援ボランティアによる民泊で新たな交流も生まれた。  宜野湾市喜友名のゴルフ練習場では、ネットを張る高さ三十メートルほどの鉄柱約十五組が百メートル以上にわたって倒壊し、駐車場の車両三台やプレハブ小屋を押しつぶした。  道向かいの自動車販売店の男性(55)は「グワン」という大きな音を聞いた。「頑丈そうな鉄柱が倒れるとは」と、驚いた表情。ゴルフ場の男性従業員(46)は「けが人がなくて良かった。この強風では後片付けもできない。台風が過ぎたら、対策を考える」と話した。  南城市の奥武島南側の汚水処理施設前の道路は、アスファルトが長さ最大約八十メートル、幅約七メートルにわたってはがれ、周辺に大きな破片が散乱した。二〇〇四年の台風23号で同様にはがれ、復旧された部分。被害確認に訪れた男性(60)は「近くに船や住宅があったら大変なことになった。前回より壊れ方が大きいようだ。行政には何らかの対策を講じてほしい」と求めた。  座間味村の慶留間島では、阿嘉島を結ぶ唯一の生活道路が長さ約六メートル、幅約二メートルにわたって陥没した。〇四年に約八十メートルが崩落した場所。同村役場の担当者は「片側だけでも通行できればいいが、まったく通れないと住民生活への影響が心配だ」と話した。  国頭村安波区によると、漁港で長さ約五メートル、幅約一メートルの船揚場が陥没し、陸揚げされていた漁船一隻が海に流され損壊した。當山光健区長は「船揚場が壊れたままでは、漁ができなくなる」と懸念した。  東村平良の県道70号と国道331号の合流地点では海岸の砂が高潮で打ち上げられ、長さ約百五十メートル、厚さ約五十センチにわたって積み上がった。車両が動けなくなり、消防車にけん引された。  豊見城市高嶺の豊見城団地では、建物外壁のコンクリート片がはがれ落ち、駐車場の車五台のフロントガラスにひびが入るなどした。入居者の平田政一さん(50)は「これまで何度も県住宅供給公社に危険性を指摘したが、一向に改善されない。けが人が出てからでは遅い」と語気を強めた。      ◇     ◇     ◇      民家に延泊 観光客ホッ  台風接近時に観光客を民泊させる「台風時観光客支援ボランティアヒューマンネットワーク」の会員五家族が、十二人を受け入れた。  那覇市牧志の宮城聖子さん(76)宅には、富山県から新婚旅行で訪れた介護士の室谷直樹さん(26)、妻の麻夕子さん(29)夫妻が宿泊した。所持金が少なく、空港で一夜を過ごす予定だったという室谷さん夫妻。「宿が見つかって、正直ほっとした」と安心した様子。  宮城さん宅では、本場のゴーヤー料理を習いながら一緒に夕食を準備するなど打ち解けた雰囲気。全員で食卓に並んだポークや豆腐のみそ汁など沖縄料理を楽しんだ。  室谷さん夫婦は「ホームステイの制度がありとても助かった。沖縄の家庭料理を味わうことができ貴重な機会になった」と喜んだ。宮城さんは「息子と娘が増えたみたいでうれしい。今日は、うちでゆっくり休んでほしい」と笑顔だった。  同ネットワークは二〇〇四年八月に発足、約八十人の会員がおり、受け入れ家庭は六十世帯。台風4号の接近に伴い、十三日午後二時から、那覇空港で宿泊先の案内サービスを行った。


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