プロジェクト災害を観る/第4回

第4回ワークショップ「災害を観る」

 ワークショップ「災害を観る」は、"災害を可視化する"をキーワードに、これまで平成10年、12年、14年の3回、開催してまいりました。防災は専門家の努力だけで実現するものではなく、市民一人一人の協力が不可欠です。そのためには、市民や防災担当者に防災をわかりやすく、かつ、体系的に紹介してゆく必要があります。紹介すべき内容には、地震や台風といったハザードの理解や構造物による被害抑止対策といった自然現象としての災害から、被害軽減対策、災害対応策、防災教育といった社会現象としての災害まで、防災に関するさまざまな分野の幅広いこころみがあります。
 災害の諸相をわかりやすく可視化することはそのための有力な手段です。特に、最近のコンピューターを援用したシミュレーション技術に関する研究はめざましい発展をとげおり、このような技術を防災研究の分野に導入することによって、総合的な防災研究と実践のための共通基盤が構築できるものと考えております。
 本年度のワークショップ「災害を観る4」では、災害対応におけるGISの利用、3次元GIS、さらには防災ゲーム、図上訓練といった災害の可視化に関する様々な試みを紹介していきたいと考えております。また、パネルディスカッションでは前回に引き続きハザードマップを取り上げ、あらゆる災害を統合的に表現するハザードマップのありかたについて議論を行います。
 本ワークショップでは、様々な専門分野の関係者が一同につどい、討論をおこなうことによって、総合的な防災研究のための共通基盤を提供してゆきたいと考えております。


日時 平成16年3月9日(火)・10日(水)
会場 キャンパスプラザ京都 4階 第2講義室
京都市下京区西洞院通塩小路下ル
(JR京都駅ビル駐車場西側・京都中央郵便局西側)
TEL:075-353-9111
http://www.consortium.or.jp/center/about/index1.html
主催 京都大学防災研究所 巨大災害研究センター
*開催にあたっては、(財)関西エネルギー・リサイクル科学研究振興財団の助成を受けました。

3月9日(火)
10:00-10:15 開会のあいさつ・趣旨説明
京都大学防災研究所
河田 惠昭
10:15-12:15 被害想定
・Fighting Fires with GIS
ESRI US
Richie Carmichael
・インターネットを利用したハザードマップの提供
京都大学防災研究所
後藤 隆一
・第3次被害想定について
京都市消防局
12:15-13:00 昼食

13:00-15:30 教育・訓練
・カルタとブルル
名古屋大学大学院環境学研究科 教授
福和 伸夫
・名古屋大学災害対策室の試み
名古屋大学大学院環境学研究科 助手
木村 玲欧・林 能成
・災害対応シミュレータ
NTT西日本
斉藤 俊一
・映像を用いたワークショップによる防災研修
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 専任研究員
福留 邦洋
意志ある学び−未来教育 「考える力」が身につく防災教育
  成功戦略は<プロジェクト学習&ポートフォリオ評価&コーチング手法>
千葉大学教育学部 講師
鈴木 敏恵
15:30-15:45 Coffee Break

15:45-17:45 ゲーム・デザイン
・災害ゲーム集
慶應義塾大学 吉川 肇子
京都大学防災研究所 矢守 克也
・避難ゲーム
学習研究社
結城 正博
・デザインから防災を観る
GK京都
吉田 治英

レセプション
新阪急ホテル 1F 宴会場「すみれ」 1人 3,000円
TEL: 075-343-5300 京都駅正面すぐ

3月10日(水)
10:00-12:30 GIS
・Geoprocessing and GIS for decision making and visualizing results
ESRI US
Jeremiah Lindemann
・GISの先端技術の紹介
ESRI Japan
相徳 知己
・防災におけるGISの利用
パスコ
鈴木恵一
・3次元GISを利用したハザードマップの可視化
東京大学生産技術研究所
目黒 公郎
12:30-13:30 昼食

13:30-15:30 様々な可視化技術
・DMSPを利用した広域地震被害想定
東京大学生産技術研究所
高島 正典
・防災計画を可視化する−IDEF0, フローチャート, UMLの有効性と可能性
京都大学防災研究所
近藤 民代・岩佐 祐一
・死の可視化、トリアージへの提言
横浜市立大学
西村 明儒
・光ファイバセンシング技術を利用した道路災害等監視システムの開発
NTTアクセスサービスシステム研究所
出口 大志
15:30-15:45 Coffee Break

15:45-17:15 パネルディスカッション
・次世代のハザードマップを目指して
  −マルチハザード、デザイナの参加−
コーディネータ
京都大学防災研究所 林 春男
パネリスト
ESRI US Jeremiah Lindemann
ESRI US Richie Carmichael
京都大学防災研究所 Kenneth C. Topping
京都市消防局 
GK京都 吉田 治英
16:45-17:00 閉会のあいさつ
京都大学防災研究所
林 春男