自然災害は、自然現象であり、同時に社会現象でもあります。 阪神・淡路大震災をきっかけとして、「災害に強い社会」を作るためには社会現象としての災害についての研究の必要性が明らかになりました。 このワークショップは、さまざまな角度から生活と防災の関係について比較・検討する場を作ろうとする試みです。 地域、時間、季節、立場、年齢、男女等の比較を通じて、自分なりの比較の視点を持つことで、防災についての新しい発見が生まれることを期待しています。 会場内で自由に活発な議論や意見交換をしたいと考えています。
(概要・予定) |
1月17日(火)午前・午後 |
10:00-12:00 |
基調講演「ハリケーン・カトリーナの衝撃と教訓」 |
10:00-10:25 |
「開会にあたって」
林春男(京都大学防災研究所巨大災害研究センター長・教授) |
10:25-10:50 |
「ハリケーン・カトリーナ:大災害の実像を解き明かす」
ブルース・ベアード(京都大学防災研究所巨大災害研究センター客員教授) |
10:55-11:20 |
「ミシシッピ州におけるFEMAの災害対応:連邦政府連携災害対応職員としての体験から」
ウイリアム・カーワイル(ネイヴァル大学院大学準教授) |
11:25-11:50 |
「FEMA本部の災害対応:私的見解(日本語)」
リオ・ボスナー(FEMA危機管理専門官) |
11:50-12:00 |
「質疑応答」 |
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12:00-13:30 |
昼食休憩/Lunch |
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13:30-17:00 |
シンポジウム「ハリケーン・カトリーナ現地調査報告」 |
13:30-13:40 |
「どのように被害が起きたのか〜情報複合災害の発生〜」
河田恵昭(京都大学防災研究所) |
13:40-14:20 |
「連邦政府の一連の災害対応の現状と課題」
1) ポリシーグループの調査の概要
田中聡(富士常葉大学環境防災学部)
2) ハリケーン・カトリーナにおける初動対応について
丸山直紀(内閣府)
3) 今回の災害の教訓(自治体の対応への教訓)
田辺康彦(総務省消防庁防災課)
4) ハリケーン・カトリーナへの対応の教訓と資源動員
西川智(内閣府) |
14:20-15:10 |
「被災者に対する一連の災害対応の現状と課題」
1) Evacuation, Shelter Management and Temporary Housingについて学んだことの総括
田村圭子(京都大学防災研究所)
2) ハザードの専門家から見たハリケーンカトリーナの被害の特徴
福濱方哉(国土交通省国土技術政策総合研究所)
3) 大量の避難者をどのように避難させたのか
近藤伸也(人と防災未来センター) |
15:10-15:25 |
(休憩) |
15:25-16:15 |
「復興=持続的都市の視点からみたカトリーナ災害報告」
1) 都市機能の継続性:復旧・復興プロセスと政策
馬場美智子(地震防災フロンティア研究センター)
2) 医療面での対応、主に医療施設からみて
原口義座(国立病院機構災害医療センター)
3) カトリーナ災害に学ぶ持続都市課題
岩崎敬(多摩大学情報社会学研究所) |
16:15-17:00 |
総合討論
コーディネーター:林春男(京都大学防災研究所・教授)
パネリスト:午前・午後の部の発表者 |
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1月18日(水)午前 |
10:00-12:00 |
シンポジウム「既存不適格建物の耐震化を飛躍的に進めるために 「耐震化をとりまく環境の国際比較と具体的な活動」」 |
10:00-10:05 |
「挨拶・趣旨説明」
目黒公郎(東京大学生産技術研究所) |
10:05-10:35 |
「国内外の脆弱建物を取り巻く環境」
目黒公郎(東京大学生産技術研究所) |
10:35-10:55 |
「米国ではどのようにして建物の耐震化を進めているか?」
吉村美保(東京大学生産技術研究所) |
10:55-11:15 |
「建物の耐震性能はどのようにして理解すればよいか」
村上ひとみ(山口大学) |
11:15-11:35 |
「コミュニティーの力により耐震化を推進するには?」
藤村望洋(東京いのちのポータルサイト) |
11:35-12:00 |
総合討論 |
12:00-12:10 |
閉会の挨拶 |
12:10 |
終了 |
*「災害対応研究会」公開シンポジウムへ続く |