Memorial Conference/IV/君の証言 | ![]() |
島田 信幸 (神戸市立本山南中学校) 「ガタガタ。」 ぼくは、この音で目を覚ました。「なんだ。また地震か。早くおさまってくれないかな。」と、いつもいままでと同じ地震だと思っていたのに、今回は、まったく別だった。「ドスン」何かが倒れる音がした。 「もしかすると・・・。」 ぼくは、少し前に、北海道で地震があったニュースをたまたま見ていて、地面が割れているのを見た。ぼくは、その時「へぇ、地震ってこわいんだぁ。」と感じたばかりでした。「グラグラ。」 だんだん家がゆれてきた。外では犬がほえている。本だなが倒れ、ガラスが割れ、当時小3であったぼくでも、「あっ、えらいことになるぞ。」と感じたぐらいですから、大人の人ならどうでしょうか。もっと大変なことになるということを感じたんだと思います。 だんだんとゆれがすごくなってきました。これは、言葉にも表現できないくらいすごい音でした。ぼくは、当時小5の姉と言い合いました。 「お姉ちゃんこわいね。」 「ほんまにこわいね。」 「ぼくらこのまま死んじゃうのかな。」 「ほんまやな。死んでまうかもしれへんな。」 地震がやみ、ほっとする間もなく、2回目がきました。 「あ、またきた。」 今度の地震は、1回目とは、ちがって、もっとゆれがはげしくなってくる。 「もう終わりだ。死んじゃう。」 と思った時ゆれがおさまった。 生きていてよかったと思いながら周りをみると、家の中がぐちゃぐちゃになっていた。 外に出てみるとすごい人数の人達が道に立っていた。周りの家は、つぶれいたりしていたのに僕の家は、何もなかった。すごくラッキーだった。しかし、全かいしたところなどでは、生き埋めになった人達の救出作業をしているところも見た。 いろいろ見てきたけど一番つらかったのが死体だった。そのほかにぼくは、いろいろなことを避難したところで言われつづけた。 最後にぼくが地震で感じたことは、「地震で失うものは、いっぱいあったけれど得たものは、あったのかな。」 ぼくは、それが、未だわかりません。 |