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京都大学防災研究所 Presents

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近況報告

2013年度第3回の満点計画防災教育授業の報告です。

 11月30日に、京都府京丹波町の下山小学校による京都大学訪問が行われました。
 まず吉田キャンパスでは、京都大学博物館の見学をした後に時計台で写真撮影を行いました。続いて宇治キャンパスに移動し、地震予知センターと防災ミュージアム、さらに木造家屋引き倒し実験の見学を行いました。


写真は、防災ミュージアムでの、透水による斜面の地滑りの模型実験での様子です。

 12月7日に、鳥取県日野町立日野小学校で防災教育授業を行いました。この授業は、根雨小学校と満点計画の本拠地である阿武山観測所とインターネット回線で結んだ、遠隔授業方式で行いました。
 根雨小学校からは一人ひとりに鳥取県西部地震の聞き取りの発表をしてもらいました。阿武山感触所からは職員のあいさつと自己紹介ではじまり、観測所で行っている仕事や最新の研究成果の紹介をしました。


写真は、阿武山観測所からのあいさつの様子です。

(京都大学大学院情報学研究科 岩堀卓弥)

お知らせ

京大ウィークス2013と10・11・12月の一般公開について

 阿武山観測所では、京大ウィークス2013の一環として、10月20,21,22日に特別プログラムを開催します。詳しくは、下記の案内チラシをご覧ください。

阿武山観測所オープンラボ 京大ウィークス2013 特別プログラム

10,11,12月の一般見学会の日程やお申し込み方法については、コチラをご覧ください。

 また、今年度も継続中の防災教育授業ですが、9月30日は下山小学校で、10月7日には根雨小学校で防災教育授業を行いました。テーマは、地震はなぜ起こるのか、それぞれの小学校の足元の大地はどのようにできたのか、それぞれの小学校の近くで地震が起こっている(起こった)のはどんなところか、などです。
 防災教育授業の模様も、後日ご報告したいと思います。

近況報告

阿武山オープンラボ・夏休みセミナー「ペットボトル地震計をつくろう」を開催しました 

 大阪府高槻市の中心部を抜けて市内西北部の阿武山の上、緑豊かな森の中には京都大学阿武山地震観測所が建っています。

 先日2013年7月27日にはここで、観測所の一般公開イベント「阿武山オープンラボ」の夏休みセミナーの、「ペットボトル地震計をつくろう」を行いました。この日は夏休みの小学生を対象とした特別企画です。自由応募で主に市内から参加者を募集し、本物と同じ仕組みの地震計の工作を通して地震観測について学んでもらうプログラムを行いました。

 プログラムは地震学と観測所の講義、観測所の地下に保存されている歴代地震計のガイドツアー、メインの工作の3つのパートからなっています。プログラムの対象は小学生ですが、大人にとっても充分に好奇心を刺激される構成です。ほとんどの来訪者は阿武山の上での地震観測の詳細を初めて知り、それまでは山の上に見える観測所の建物が何か知らなかった人も多いようです。

 さて、ここからはメインの工作のパートに絞って当日の様子を紹介しましょう。

 まず単一乾電池で振り子を作ります。

 続いてペットボトルで地震計本体を作ります。

 最後に二つのパーツを組み合わせるとペットボトル地震計の完成です。

 地震が起こると本体は地面と一緒に動き、振り子は地面と違う動きをします。この動きの違いを(ペットボトル地震計ではシャープペンの芯で)記録に残すのが地震計の仕組みです。これは講義でもガイドツアーでも繰り返した内容ですが、やはり自分で作ったものを見るのが納得しやすいですね。

 また、プログラム終了後には希望者を対象に、ミニ阿武山自然観察会が行われました。



 築83年の観測所の創立後に植えられたヒマラヤスギ(写真右上)は、もう立派な大きさですね。
 頭上で鳴いているのはミンミンゼミ、街中に多いクマゼミと夕方から鳴くヒグラシではないようです。

 この日のイベントは昨年から観測所に導入されたボランティアサポーターがプログラムを担当しました。ボランティアがこのイベントを主導するのは初めてで、来訪者とのやりとりには新鮮な緊張感が漂っていたように思います。
 また、ボランティアがお揃いのエンジ色のユニフォームを着るのもこの日が初めてでした。服装の効果か、ボランティアの役割が不思議と板について見えます。

 来訪者は半日市内を離れて、濃くて少し変わった夏休みの学習を満喫しました。

 本プログラム「ペットボトル地震計をつくろう」は、原田昌武氏らにより公開されているペットボトル地震計の制作方法(※下記)を原案として実施しました。
 ここに考案者への感謝の意を記します。

※簡単な地震計の作り方〜小中学生を対象とした地震教育教材の製作〜
(このサイトを離れ、外部のサイトに移動します)

(京都大学大学院情報学研究科 岩堀卓弥)

近況報告

根雨小学校に行ってきました

 2013年6月11日(火)に、鳥取県日野町立根雨小学校へ行きました。この日は、満点計画による教育プログラムの、2013年度第1回授業日でした。この教育プログラムは本物の地震観測に参加することを特色としたものです。2010年に同校近くに地震計を設置して以来、同校の6年生に対して防災教育授業と地震計のメンテナンスを同じ日に行う形で、年2~4回の防災学習を継続しています。

 矢守研究室からの参加者は2名でした。根雨小学校は6年生15名と先生3名が参加されました。

14:00~15:00の授業内容は「満点計画について勉強しよう」で、満点地震計と満点計画について紹介しました。満点地震計はとても敏感な地震計で、満点計画はたくさんの満点地震計(鳥取県西部地域に約50点)を用いた地震観測計画です。この一帯はもともと地震の多い地域でしたが、2000年の鳥取県西部地震がきっかけでより多くの地震計が設置されました。それぞれの地震計は、年間約1000回の微小地震を観測しています。わずかな揺れを敏感に観測する満点地震計の動きには、生徒から驚きの声が上がりました。

 15:00〜16:00のメンテナンス作業では、根雨小学校の方が地震計までのバスを手配して下さり、生徒15名全員に参加してもらいました。生徒を3人ずつ5班に分け、作業の各部分を手伝ってもらいました。卒業した前年度の6年生が3月にメンテナンスをした後のデータを回収し、さらに再び地震観測を再開する作業を、新6年生の手で行いました。

 授業後には、鳥取県西部地震当時の話を家族に聞きとりをするという宿題を出しました。これは今後の授業構成の材料にさせていただく予定です。これまでの総合の時間に行っていたプログラムですが、今年は理科の授業と関連するプログラムに組みかえられる方針になっています。

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