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京都大学防災研究所 Presents

減災を進める“等身大の科学”

 このプロジェクトでは、ラジオ番組の放送を通して、減災のフロントランナーと一般のリスナーとの間に、あらたなインタラクション(相互作用)の芽を育んでいこうとしています。

 研究者たちは、いま何に取り組んでいるのか、どんな思いで向き合っているのか、そもそもなぜそんな研究をはじめたのか。こうした問いかけに対して、科学者としてだけではなく、ひとりの人間として率直に答えてもらいました。インタビューのクライマックスには、差し迫った「研究計画」などではなく、遠くて近い未来の「夢」を、自分のことばで披露していただいています。

 減災社会を支えるフレッシュな“等身大の科学”を、ほぼ毎月1本のペースでお届けしていきます。(なお、このシリーズ・インタビューは、NHKラジオ第一放送の番組『関西ラジオワイド』と共同で企画したものです)

イベント開催報告 

ぼうさい夢トーク~Next Generations~ 開催いたしました!

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第21回 宮本 匠さん(兵庫県立大学 専任講師) 

「人々が輝く、ときめきの災害復興論」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

研究テーマは、「内発的な災害復興」。
近年の論文・著作に、矢守克也・宮本匠編著「現場でつくる減災学」新曜社」、「宮本匠『災害復興における“めざす”かかわりと“すごす”かかわり―東日本大震災の復興曲線インタビューから―』質的心理学研究, 14, 6-18.」などがある。

サマリー

被災した人々自身が自ら復興にとりくもうとする「内発的」な復興には、自分たちとって当たり前になりすぎて気づけないような足下の豊かさに気づくことが大切、そこには「外部の人」の目線がありました。
復興や防災のプロセスの中で自らの価値観を見つめ直すこと、それが希望をもって生き生きと暮らせることにつながるはず。
ぼうさい夢トーク第21回は、地震から11年を迎えた中越地震の震源の地、旧川口町の木沢集落にて、宮本匠さんにお話を伺いました。

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第20回 横松 宗太さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「しあわせの“防災経済学”」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

研究テーマは、防災経済学の視点に立った「災害リスクと防災対策の経済評価」、「途上国における大規模災害と経済成長」、「地域資産のマネジメント」等に関する研究。
近年の論文・著作に「石倉智樹,横松宗太『公共事業評価のための経済学』コロナ社」などがある。

サマリー

災害によって拡がる格差をなくしたい。そのために、人々の幸せや安全の観点に立った防災経済学に取り組まれています。
その背景には、小学生の頃に過ごしたミャンマーでのある原体験がありました。現場で無力感を感じながら、それでも専門家として出来ることに誠実に向き合う。
ぼうさい夢トーク第20回は、「しあわせの“防災経済学”」と題して、横松宗太さんにお話を伺いました。

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第19回 米田 格さん(京都大学 防災研究所) 

「満点の防災、奏でたい」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

京都大学防災研究所で技術職員として、さまざまな研究をサポート。
2011年から始まった阿武山観測所の「サイエンスミュージアム化構想」にも中心メンバーとして関わってきた。

サマリー

阿武山観測所で進むサイエンスミュージアム化構想では、「この人なくしてミュージアム化構想なし!」と言われるほど、陰に陽に大活躍の米田さん。
技術職員として、本シリーズで紹介してきた研究を支えてきました。防災研究はさまざまな人々が呼吸を合わせながら、合奏のように「奏でる」ことが大切。
ぼうさい夢トーク第19回は、「満点の防災、奏でたい」と題して、阿武山観測所にて、米田格さんにお話を伺いました。

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第18回 馬場 康之さん(京都大学 防災研究所) 

「海待ち風待ち、データよし!」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

研究テーマは、「気象・海象の現地観測」、「浸水被害時の避難」などについて。
近年の論文・著作に、「馬場康之 他『台風通過に伴う田辺湾湾口部における海水温変化について』土木学会論文集B2(海岸工学),70,476-480」、「馬場康之 石垣泰輔 戸田圭一 中川一『実物大模型を用いた地下浸水の避難困難度に関する実験的研究』土木学会論文集F2(地下空間研究) No.1, Vol.67, pp.12-27」などがある。

サマリー

測れば測るほど見えてくるものがある。白浜海象観測所で行われている観測のポイントは、固定された地点で連続的にさまざまなデータを得ることが出来ること。
「いいデータ」を入手することが、水をめぐるさまざまな災害から命や街を守ることにつながります。地道なデータ観測の向こうにみえるよりよい社会をめざして。
ぼうさい夢トーク第18回は、「海待ち風待ち、データよし!」と題して、白浜海象観測所にて、馬場康之さんにお話を伺いました。

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第17回 関口 春子さん(京都大学 防災研究所) 

「揺らぐ大地に、こころが響く」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

研究テーマは、「地震の破壊過程の解析の研究と地震動の予測の研究」。
近年の論文・著作に、「Sekiguchi, H. & Yoshimi M. 『Broadband ground motion reconstruction for the Kanto Basin during the 1923 Kanto earthquake』Pure and Applied Geophysics, 168, pp.609-630」、「Sekiguchi, H. & Yoshimi, M. & Horikawa, H. & Yoshida, K. & Kunimatsu, S. & Satake, K.『Prediction of ground motion in the Osaka sedimentary basin associated with the hypothetical Nankai earthquake』Journal of Seismology, 12, pp.185-195」などがある。

サマリー

私たちが生活を営む大地の中、その足下を見つめ続ける。地下の構造をつかむことができれば、その場所で起こる地震の特性をつかむことが可能となり、被害の予測へとつながります。
小さい頃は、雷に見せられ、その後関心は宇宙へ。地震波に与える複雑な要因をひとつひとつ明らかにしながら、地震動の予測に少しでも近づきたい。
ぼうさい夢トーク第17回は、「揺らぐ大地に、こころが響く」と題して、関口春子さんにお話を伺いました。

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第16回 中道 治久さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「火山の“ホームドクター”」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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研究テーマは、「力学的観測による火山噴火機構,マグマ供給系,火山熱水系,火山地下構造の解明」。
近年の論文・著作に「中道・青山 (2016) 地球物理学的多項目観測からみた噴火過程, 火山, 61, 1, 119-154」、「Nakamichi et al. (2013) Continuous long-term array analysis of seismic records observed during the 2011 Shinmoedake eruption activity of Kirishima volcano, southwest Japan, Earth, Planets and Space, 65, 6, 551-562」などがある。

サマリー

火山ガスの匂い、灰、噴煙、現場に身をおき、観測データと五感で感じた経験を照らしあわせながら、噴火に至る火山現象の前兆に迫ります。
人間に牙をむくこともあれば、人間に恵みももたらす火山。火山災害を減らすためには、火山学者だけではなく、あらゆる分野の研究者、そして住民、行政など社会全体の連携が不可欠です。
ぼうさい夢トーク第16回は、鹿児島県桜島の観測所にて、中道治久さんにお話を伺いました。

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第15回 飛田 哲男さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「研究も人生も、地盤が大事!」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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研究テーマは、地盤地震工学。
近年の論文・著作に、「T. Tobita, G.-C. Kang, S. Lai 『Estimation of liquefaction-induced manhole uplift displacements and trench-backfill settlements』Journal of Geotechnical and Geoenvironmental Engineering,138,4,491-499」、「T. Tobita, G.-C. Kang, S. Iai『Centrifuge modeling on manhole uplift in a liquefied trench Soils and Foundations』,51,6,1091-1102」などがある。

サマリー

バケツをもってぐるぐるまわるように、長いアームがぐるぐるまわる「遠心力載荷装置」。
アームの先には、実物の数百分の一の小さな防波堤の模型がつり下げられています。いったい、なぜこのような実験装置が必要なのか?幼い頃に母が語ってくれた「宇宙のはて」に思いをはせつつ、現在はわたしたちの足下の地盤構造にこだわって研究を続けられています。
ぼうさい夢トーク第15回は、「研究も人生も、地盤が大事」と題して、飛田哲男さんにお話を伺いました。

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第14回 松島 信一さん(京都大学 防災研究所) 

「振動のスペシャリスト」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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研究テーマは、「先端的技術による建築物の耐震安全性向上と災害に強い都市を目指した理論・実験・観測・調査による研究」。
近年の論文・著作に、「S. Matsushima, T. Hirokawa, F. De Martin, H. Kawase, F.J. Sa´nchez-Sesma 『The effect of lateral heterogeneity on horizontal-to-vertical spectral ratio of microtremors inferred from observation and synthetics』Bulletin of the Seismological Society of America,104,1,381-393」などがある。

サマリー

阪神・淡路大震災では、山と海の間に広がる神戸の街の中央部分に細長く横たわる一帯で、非常に大きな揺れの被害が見られました。
なぜ、この地域が集中的に被害を受けてしまったのか。「震災の帯」とも言われたこの現象を、揺れの周期と地形の関係から解き明かします。
ぼうさい夢トーク第14回は、「振動のスペシャリスト」と題して、松島信一さんにお話を伺いました。

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第13回 西嶋 一欽さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「風とリスクとヤシの木と」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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主な研究テーマは「工学的意思決定論に基づく自然災害リスクマネジメント」。
近年の論文・著作に、「Nishijima, K.『Concept of decision graphical framework for optimizing adaptation of civil infrastructure to a changing climate』Structure and Infrastructure Engineering, 12(4)」、「Nishijima, K., Maruyama, T., and Graf, M.『A preliminary impact assessment of typhoon wind risk of residential buildings in Japan under future climate change』Hydrological Research Letters,6,0,23-28」などがある。

サマリー

さまざまなリスクに効率的に対処するために、限りある資源をどのように分配するのが合理的なのか。それを社会の中で、人々が議論し、合意形成をはかるために、研究者としてどのような情報が出せるのか。
2013年のフィリピンの台風30号の被災地での現地調査から見えたのは、現地で利用可能な資源を用いて災害に強い建物をつくる「ノンエンジニアド」の建物の防災でした。
ぼうさい夢トーク第13回は、「風とリスクとヤシの木と」と題して、西嶋一欽さんにお話を伺いました。

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第12回 米山 望さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「三次元解析でリスクを見つめなおす」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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研究テーマは、三次元流動解析による水害現象の予測。
近年の論文・著作に「米山 望、森 信人、三輪 真揮『2011年東北地方太平洋沖地震津波の釜石湾における挙動の数値解析』土木学会論文集. B2, 海岸工学 68(2) 161-165」などがある。

サマリー

三次元で水害現象を把握することから広がる世界。
塩水と淡水では比重が異なるので、遡上した津波によって運ばれる塩水が、どの高さの取水口に潜り込むのかを把握できれば、工場用水に塩水が混じって思わぬ事故につながることも避けられます。
東日本大震災での現地調査で実感したのは、自然災害は決して予測できないということ。それでも、決して手を抜かないで、丁寧に丁寧に現象を見つめていけば、そこに見える世界がある。
ぼうさい夢トーク第12回は、「三次元解析でリスクを見つめなおす」と題して、米山望さんにお話を伺いました。

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第11回 川池 健司さん(京都大学 防災研究所 准教授)

「都市の浸水、診断します」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

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兵庫県西宮市出身。京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。
研究テーマは、豪雨災害の被害規模を予測するための数値解析法に関する研究、ならびに排水機場、排水路、水門、下水道などの対策による浸水被害軽減効果の評価に関する研究。
近年の論文・著作に「川池健司、中川一、大本拓、Seungsoo LEE (2015)『雨水調節池による内水氾濫軽減効果に関する基礎的研究』河川技術論文集,21,473-478」がある。

サマリー

大都市の中に網の目のように張り巡らされた下水道や側溝。
大都市を浸水被害から守るためには、都市に流れ込む雨水が、これらの下水道の中をどれぐらいの水が通って排出されたり、されなかったりするのかを考慮しなければなりません。
都市の浸水予測の精緻化を試みながら、一方で防ぎきることは出来ない豪雨災害とどのようにうまくつきあっていくか。ぼうさい夢トーク第11回は「都市の浸水、診断します」と題して、川池健司さんにお話を伺いました。

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第10回 倉田 真宏さん(京都大学 防災研究所 准教授)

「鋼構造にも、柔らか発想」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

大阪府出身。京都大学建築学科を卒業。
京都大学大学院建築学専攻およびイタリア共和国パヴィア大学地震学コースにて修士号を取得。2009年にジョージア工科大学土木環境工学科にてPh.D.を取得。ミシガン大学土木環境工学科での2年間の研究員、京都大学防災研究所の助教を経て、2015年1月より現職。
専門分野は、建築構造学、地震工学で、大地震後の被災建物の損傷検知システムや余震リスクの評価、自己診断部材に関する実践的な研究を進めている。また既存建物の耐震性能向上のための簡易制震部材の開発に取り組んでいる。近著は、「倉田真宏,鈴木明子,峰岸楓,中島正愛 微振動下の内力分布推定に基づいた鋼構造柱梁接合部の健全性評価 日本建築学会構造系論文集,713」。

サマリー

大規模災害後の建物の危険度を一般市民にも分かるように建物自身が伝えるセンサーを開発できないか。一斉に老朽化するインフラの危険度を見極めて、効率的に補修を進めていくためにはどのようなことが可能か。
硬い鋼の研究の中にも柔軟な発想を。そんな研究への情熱の源泉は、イタリア・パヴィア大学で過ごした世界中の研究者との出会いがありました。ぼうさい夢トーク、第10回は「鋼構造にも、柔らか発想」と題して、倉田真宏さんにお話を伺いました。

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第9回 竹門 康弘さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「環境防災学」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

東京都出身。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。
大阪府立大学総合科学部助手、講師、助教授、京都大学防災研究所助教授を経て現在同准教授。
研究テーマは、「水生昆虫や魚類の生息場を形成・維持するための河川地形管理手法の開発」。主要著書に『棲み場所の生態学』平凡社,1995;『渓流生態砂防学』東京大学出版会,1999;『日本産水生昆虫 科・属・種への検索』東海大学出版会,2005;『深泥池の自然と暮らしー生態系管理をめざしてー』サンライズ出版,2008;『ダムと環境の科学T−ダム下流生態系−』京都大学学術出版会,2009;『自然再生ハンドブック』地人書館, 2010などがある。

サマリー

生物の共生の原理、今西錦司の「棲み分け」の理論に惹かれて研究へ。津波後にできた汽水域に棲む生き物から私たちが汲み取るメッセージとは何か。防災と環境の両立をめざす環境防災学へ。ぼうさい夢トーク第9回は「環境防災学」と題して、竹門康弘さんにお話を伺いました。

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第8回 福島 洋さん(京都大学 防災研究所 助教 ※2014年2月より、東北大学研究推進本部URAセンター特任講師) 

「地球まるごと、中から外から」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

宮城県仙台市出身。ブレーズ・パスカル大学(フランス)博士課程修了。
専門は、測地学、地震学、火山学。
主要論文・著作に、「Takada, Y., and Y. Fukushima (2013), Volcanic subsidence triggered by the 2011 Tohoku earthquake in Japan, Nature Geoscience,6, 637−641.」「Fukushima, Y., Y. Takada, and M. Hashimoto (2013), Complex Ruptures of the 11 April 2011 Mw 6.6 Iwaki Earthquake Triggered by the 11 March 2011 Mw 9.0 Tohoku Earthquake, Japan, Bull. Seismol. Soc. Am., 103, 1572-1583.」がある。

サマリー

ウィーンでの核実験監視モニタリング、フランスでの火山研究、グローバルに世界を渡り歩きながら、人工衛星のレーダーで地球をまるごと捉える。地球の動きを理解し、地震の予測へ。ぼうさい夢トーク第8回は「地球まるごと、中から外から」と題して、福島洋さんにお話を伺いました。

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第7回 煖エ 良和さん(京都大学 防災研究所 准教授 ※2014年2月1日より 京都大学大学院 工学研究科 准教授) 

「耐震工学に、誇りと志を」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

京都府出身。京都大学大学院土木工学科博士課程修了。
研究テーマは、地震工学、構造工学、ソフトウェア工学。
主要論文・著作に「高橋良和・小寺雅子,動的相互作用問題への遠心力場ハイブリッド実験手法の適用性,土木学会構造工学論文集,Vol.56A,334-341,2010.」、「Y. Takahashi, H. Iemura, S.A. Mahin, and G.L. Fenves, International Distributed Hybrid Simulation of 2-Span Continuous Bridge, Proceedings of 14th World Conference on Earthquake Engineering, China, Paper No. S17-03-002, 2008.」などがある。

サマリー

車の通れない階段“酷道”(国道)がある?「道カード」に、土木カフェ。なにげない日常に埋もれる道に関心を持ってほしい。阪神淡路大震災で倒壊した阪神高速神戸線からわたしたちが受けとめるべきメッセージとは何か。ぼうさい夢トーク第7回は「耐震工学に、誇りと志を」と題して、高橋良和さんにお話を伺いました。

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第6回 榎本 剛さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「とことん、“高気圧”」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

東京都大田区。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。
研究テーマは、「異常気象のメカニズムと予測可能性の解明及び数値天気予報の精度向上」。
主要論文・著作に「Enomoto, T., T. Miyoshi, Q. Moteki, J. Inoue, M. Hattori, A. Kuwano-Yoshida, N. Komori and S. Yamane (2013): Observing-system research and ensemble data assimilation at JAMSTEC. In Data Assimilation for Atmospheric Oceanic and Hydorlogic Applications II, S. K. Park and L. Xu eds., 509−526, Springer-Verlag, Berlin Heidelberg.」「Enomoto, T., M. Hattori, T. Miyoshi and S. Yamane, 2010: Precursory signals in analysis ensemble spread. Geophys. Res. Lett., 37, L08804, doi:10.1029/2010GL042723.」がある。

サマリー

日本の猛暑の原因は、ユーラシア大陸のはるか西にあった!?その名も「シルクロードパターン」。シルクロードを旅してきたのは、偏西風のうねりでした。スパコンを駆使して、異常気象の予想の最先端へ。ぼうさい夢トーク第6回は「とことん、“高気圧”」と題して、榎本剛さんにお話を伺いました。

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第5回 山口 弘誠さん(京都大学 防災研究所 特定助教) 

「雨の向こうに笑顔が見える」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

香川県坂出市出身。京都大学大学院都市社会工学専攻博士後期課程修了。
研究テーマは「短時間降水予測」、「最新型レーダーによる降水観測」、「大気海洋相互作用」など。主要論文・著作に「山口弘誠, 中北英一, 野中理伸, 2013: 9m2巨大雨量計の開発による地上雨量計の捕捉率の評価,土木学会論文集B1(水工学), 第69巻4号, pp. I_307-I_312.」がある。

サマリー

風船に運ばれたビデオカメラがとらえるのは、雨雲のなかの小さな「あられ」。豪雨のサインは「あられ」の形にありました。5分先、10分先のゲリラ豪雨の予測をめざす、降雨予測の最前線。豪雨災害から命を守ること、そして豪雨のあとに笑顔がかがやく社会を求もとめて。ぼうさい夢トーク第5回は「雨の向こうに笑顔が見える」と題して、山口弘誠さんにお話を伺いました。

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第4回 畑山 満則さん(京都大学 防災研究所 准教授) 

「人に寄り添う情報処理」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

大阪府出身。2000年東京工業大学大学院総合理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。
02年京都大学防災研究所助手、05年より同助教授となり、現在に至る。阪神・淡路大震災時にGISを用いた復旧・復興支援活動を神戸市長田区において行い、以降、災害直後から利用可能な情報システムの構築を目指し、時空間GISの開発、GISの防災応用に関する研究に従事。
2004年に山下記念研究賞を受賞。

サマリー

災害が発生した時、津波がくるまでに人々はどのような行動をとるのか?その時の問題点は?いかに逃げ後れることなく避難ができるのか?コンピュータからのシュミレーションを使いつつ、そこに暮らす人々の心の動きを汲み取りながら、どう助け合いを再構築するのか?阪神淡路大震災から東日本大震災の経験を活かしつつ、人を救い、守り、そして支える、そんな情報処理システムの構築の取り組みについて、ぼうさい夢トーク第4回は、「人に寄り添う情報処理」と題して、畑山満則さんに話を伺いました。

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第3回 森 信人さん(京都大学 防災研究所 准教授)

「もっと海に向き合おう」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

岐阜県郡上市出身。岐阜大学大学院工学研究科博士課程修了。研究テーマは、「波浪・津波災害・高潮災害の解明,気候変動の沿岸影響評価」。
主要論文・著作に、「Hemer,M.A., Y. Fan, N. Mori, A. Semedo and X.L.Wang (2013) Projected changes in wave climate from a multi-model ensemble, Nature Climate Change, 6p., doi:10.1038/nclimate1791」「Mori, N., T. Takahashi, T. Yasuda and H. Yanagisawa (2011) Survey of 2011 Tohoku Earthquake Tsunami inundation and run-up, Geophysical Research Letters, 38, L00G14,doi:10.1029/2011GL049210.」がある。

サマリー

甚大な被害をもたらした東日本大震災。その津波痕跡調査は、被災地の復興の起点となりました。海難事故の究明から、サーファーへの波情報の提供まで。「海と向き合うこと」がたどりついた先は、津波によって起き上がるという防波堤。豊かな恵みをもたらすと同時に、かけがえのないものを奪い去っていくものにもなりうる海。わたしたちは海にどのように向き合えばいいのか、ぼうさい夢トーク第3回は、「もっと海に向き合おう」と題して、森信人さんにお話を伺いました。

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第2回 松四 雄騎さん(京都大学 防災研究所 准教授)

「山を診る地滑り学」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

大阪府出身。筑波大学生命環境科学研究科博士課程修了。研究テーマは「湿潤変動帯における山地の地形変化と災害」。
主要論文・著作に、「Matsushi et al., 2006. Mechanisms of shallow landslides on soil-mantled hillslopes with permeable and impermeable bedrocks in the Boso Peninsula, Japan. Geomorphology 76, 92-108.」「松四雄騎 他, (2007) 宇宙線生成核種 10Be および 26Al のプロセス地形学的応用,地形 28,87-107.」がある。

サマリー

八丈島はふたつの時代の違う火山からできている?宇宙線から地表の歴史を測定できる?地滑り学は太古の歴史のロマンの風が吹く奥深い世界でした。近年大きな被害をもたらした深層崩壊、被害を防ぐには「山の水をぬけばいい」!?地すべりの予測・予防の時代へ、ぼうさい夢トーク第2回は、「山を診る地滑り学」をテーマに、松四雄騎さんにお話を伺いました。

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第1回 山田 真澄さん(京都大学 防災研究所 助教)

「役に立つ地震学」
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

プロフィール

防災研究所助教。2007年カリフォルニア工科大学Ph.D.課程修了。専門はリアルタイム地 震学・地震工学。気象庁の緊急地震速報評価・ 改善検討会技術部会委員。

サマリー

ポロンポロン・・・♪すっかり私たちになじみ深くなった緊急地震速報。でもその仕組みは?どうして東日本大震災の後に、はずれ予想がたくさん出たの?隕石の衝突や、地すべりが起きたことも分かる地震観測には不思議がいっぱい。ぼうさい夢トーク第1回は、「役に立つ地震学」をテーマに、山田真澄さんにお話を伺いました。

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バックナンバー

 タイトル  出演者
 第1回「役に立つ地震学」  山田 真澄さん(京都大学 防災研究所 助教)
 第2回「山を診る地滑り学」  松四 雄騎さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第3回「もっと海に向き合おう」  森 信人さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第4回「人に寄り添う情報処理」  畑山 満則さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第5回「雨の向こうに笑顔が見える」  山口 弘誠さん(京都大学 防災研究所 特定助教)
 第6回「とことん、“高気圧”」  榎本 剛さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第7回「耐震工学に、誇りと志を」  高橋 良和さん(京都大学 防災研究所 准教授 ※2014年2月1日より 京都大学大学院 工学研究科 准教授)
 第8回「地球まるごと、中から外から」  福島 洋さん(京都大学防災研究所助教 2014年2月より、東北大学研究推進本部URAセンター特任講師)
 第9回「環境防災学」  竹門 康弘さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第10回「鋼構造にも、柔らか発想」  倉田 真宏さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第11回「都市の浸水、診断します」  川池 健司さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第12回「三次元解析でリスクを見つめなおす」  米山 望さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第13回「風とリスクとヤシの木と」  西嶋 一欽さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第14回「振動のスペシャリスト」  松島 信一さん(京都大学 防災研究所)
 第15回「研究も人生も、地盤が大事!」  飛田 哲男さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第16回「火山の“ホームドクター”」  中道 治久さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第17回「揺らぐ大地に、こころが響く」  関口 春子さん(京都大学 防災研究所)
 第18回「海待ち風待ち、データよし!」  馬場 康之さん(京都大学 防災研究所)
 第19回「満点の防災、奏でたい」  米田 格さん(京都大学 防災研究所)
 第20回「しあわせの“防災経済学”」  横松 宗太さん(京都大学 防災研究所 准教授)
 第21回「人々が輝く、ときめきの災害復興論」  宮本 匠さん(兵庫県立大学 専任講師)


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