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京都大学防災研究所 Presents

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近況報告

第3回の阿武山観測所・新規サポーター養成講座が行われました。 

 2015年10月17日(土)、18日(日)に、新規サポーター養成講座が行われました。
 これは、2012年、2013年に続く、3回目の養成講座となります。一般の方々から、阿武山観測所の運営をお手伝いしていただくボランティアサポーターを募集し、観測所での活動に関して説明と研修を行いました。
 まず17日には、現在のサポーターのスキルアップ研修を行いました。ここでは、既に活動しているサポーターに対して、より多くの分野の説明ができるように、説明の内容やポイント等を解説しました。これを機に、より幅広いサポーター活動が行われることが期待されます。


サポータースキルアップ研修での古墳ツアー解説の様子


 次に18日には、新規サポーター養成講座を行いました。これには、新規サポーターとして7人の方からご参加をいただきました。
 ここでは、阿武山観測所の歴史や展示されている地震計、ここでのサポーター活動や観測所が目指しているサイエンスミュージアムとしての姿等、多種多様な内容に関して説明を行いました。今後、新たにサポーターに加わっていただく皆様に、阿武山観測所全体のことを理解していただけたと思います。
 最後には、新規サポーターお一人お一人に、観測所の飯尾所長からサポーター認定証が手渡されました。今後、新たに加わったメンバーも含め、観測所でのサポーター活動をさらに活発にしていければと思います。


サポーター認定証授与の場面


 なお、今後はこのような養成講座を行うのではなく、サポーターを常時募集していく体制になります。つまり、見学会やHP等で興味を持って頂いた方には、すぐにサポーターとして活動をして頂くことができます。
 地震学のレクチャーや地震計のガイドツアーを行いたい方はもちろん、見学者の受付やツアーの補助等、すぐに始められる活動もございます。また、古墳や自然、建物等に興味がある方は、それに関わることもできます。
アクセスが不便ではありますが、阿武山観測所にはここにしかない貴重なものがたくさんありますので、我々と一緒にサポーター活動を行いたい方は、是非ご連絡ください。一緒に阿武山観測所の活動を盛り上げていこうという方を募集しておりますので、よろしくお願いいたします。

京都大学大学院情報学研究科 日岡惇

京大ウィークスによる特別公開イベントが行われました。 

 2015年11月2日(月)、3日(火)に、京大ウィークスによる阿武山観測所の特別公開イベントが行われました。ここでは、通常の見学会で行われている、サポーターによる地震学セミナー、地震計のガイドツアーに加えて、以下の4つのスペシャルプログラムを実施しました。

 1つ目は、阿武山観測所の教授である飯尾先生、矢守先生による特別講義です。この講義の特徴は、お互いの先生が、自分の専門分野だけではなく、相手の専門分野の内容も担当したことです。
 つまり、地震学が専門の飯尾先生が防災学の内容も説明し、防災学が専門の矢守先生が地震学の内容も説明しました。これは、サポーターが専門外の内容を説明しているという阿武山観測所の特徴を、まさに先生方も体現したという点で、非常に意義深いものとなりました。


特別講義の様子


 2つ目は、「大森式地震計」の初公開です。
 大森式地震計は、地震学の分野で世界的に有名な大森房吉が設計した地震計で、京大の上賀茂地学観測所に保管されていたものを、今回のイベントに合わせて阿武山観測所に移設、展示しました。
 それまでの地震計と違い、常時観測を可能にしたこの大森式地震計は、その後の地震学の発展に大きく寄与した、非常に重要でかつ貴重な地震計です。
 なお、この大森式地震計は、今後の見学会でも展示・公開しております。


大森式地震計の解説の様子


 3つ目は、「地震ザブトン」の体験です。「地震ザブトン」とは、阪神淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災等の地震の揺れを、正確に再現して体験できる装置です。製作会社である白山工業株式会社の方から解説を受けながら、揺れを体験した見学者の方々は、その迫力に圧倒されていました。
 地震や防災の説明を受けるだけではなく、実際に揺れを体験したことで、見学者はより強いリアリティを感じたことと思います。


地震ザブトン体験の様子


 4つ目は、模型の展示・実験です。模型は、先生方やサポーターが手作りで作製しました。
 これらは、地震波の伝わり方や地震計の仕組みに関して、よりわかりやすく紹介するためのもので、実際に動かしながら説明を行いました。模型を使った実験を通して、地下に展示している地震計や地震そのものに関して、より深く理解して頂けたと思います。


模型の解説の様子


 観測所の耐震工事の影響で2年ぶりの開催となった京大ウィークスのイベントですが、新しいコンテンツも盛りだくさんで、多くの方にお越しいただくことが出来ました。大変ありがとうございました。
 大森式地震計や各種模型は、今後の見学会でもご覧になれますので、是非見学にお越しいただければと思います。もちろん、地震学のセミナーや地震計のガイドツアーといった通常プログラム、また展望・古墳・自然・建築といった各コンテンツも、これまで以上に充実させて参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

京都大学大学院情報学研究科 日岡惇

近況報告

阿武山観測所の一般見学会が再開されました。 

 約1年間の耐震改修工事を経て、2015年9月2日(水)より、阿武山観測所の一般見学会が行われています。
 ここでは、観測所のボランティアサポーターの方々が地震学や阿武山観測所に関するレクチャー、そして歴史的な地震計の解説ツアーを行っています。地震学の歴史の中で阿武山観測所が果たしてきた役割や、その観測を実際に担ってきた地震計の数々を、わかりやすく説明しています。


地震計ツアーの様子


 また、オプショナルプログラムとして、観測所の耐震改修前後の違いや内装を説明する建築ツアー、観測所のすぐ裏手にある、藤原鎌足が眠るとされる阿武山古墳を解説する古墳ツアー、観測所の周りの動植物を見ながら解説する自然ツアーも併せて行われており、こちらも人気を博しています。
 このように、阿武山観測所には地震学・地震計以外にも魅力的なものがたくさんあります。


古墳ツアーの様子


 今後は、月に3〜4回の頻度で、一般見学会を実施してまいります。様々なコンテンツをご用意し、初めての方はもちろん、1度いらっしゃったことがある方でも楽しめるような内容となっておりますので、是非足をお運びください。

京都大学大学院情報学研究科 日岡惇

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