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京都大学防災研究所 Presents

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近況報告

2015年度の防災授業が始まりました。 

 2015年11月4日(水)、伊勢市立宮川中学校にて、防災教育の第1回目の授業を実施しました。本年度は、取り組み4年目となり、中学1年生を対象に全6回の授業を計画しています。
 この授業は以前の記事でもお伝えしているように、我々にとって最も身近な「自分達が住む地域」について再考し、「自分たちが住む地域の気象情報」に焦点を当てることで、気象情報を我がこととして考え、災害が発生する前に防災情報を含む地域気象情報を地域で共有することで、防災につなげたいと考えています。

 第1回目の授業は、取り組み全体の説明を行いました。どうしても「災害」と聞くと生徒の皆さんは「地震」や「津波」というインパクトが相対的に大きなものをイメージしがちですが、近くに宮川が流れていて、風水害のリスクが自分達のごく身近にあることを、授業を通して感じてもらえたのではないでしょうか。



 これは調べてみないとわかりませんが、先に地震や津波をイメージしがちだとは述べたものの、宮川中学校での初授業は東日本大震災から1年しか経っていませんでした。
 しかし、本年度は東日本大震災から4年が経過し、また、本年度は鬼怒川の氾濫など大きな気象災害が発生したのもあり、台風や大雨といった気象災害に対しての警戒心は強くなっているようにも感じられました。



 授業は例年の様式を踏襲し、まず取り組み全体の流れを説明し、それから班に分かれて事前に「危険だと思う場所」について各自で考えてきたものを、大判印刷された校区の白地図にマッピングし、その中から最も危険だと思う場所をグループで話し合い、1つ選んでもらいました。



 そして、各班代表者に「最も危険だと思う場所」と「なぜそう考えたのか」の2点について発表してもらいました。全中学1年生の前で、少し恥ずかしさや戸惑いもあったと思いますが、はっきりとした声で、しっかりと理由についても説明があったので、非常に驚かされました。

 最後に、今回の授業内容についての総括を行い、次回以降の授業予告をして終わりとしました。これからの季節、冷えていく中、仮設体育館での授業となりますので、生徒の皆さんが体調を崩されることがないよう、12月以降は防寒着の着用を先生方の判断のもとお願いしたいと思います。次回授業は11月18日(水)です。

京都大学防災研究所巨大災害研究センター矢守研究室 河田

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