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京都大学防災研究所 Presents

第15回 飛田 哲男さん(京都大学防災研究所准教授)

「研究も人生も、地盤が大事!」(4ページ目/4ページ)
【聞き手 住田功一アナウンサー (NHK大阪放送局)】

住田:では、最後にですね、飛田さんが思い描く将来の夢、この研究の先を教えていただけますか?

飛田:そうですね。一言で言いますと、「自然災害で死者が出ない社会を作りたい」と。そういう夢を持っています。

住田:おや、でも、お話伺っていますと、自然災害は防ぎきれないし、必ずどこかで私たちの考えを超えるものがくるじゃないですか。それでもなおかつ、死ぬことはないということを目指すと?

飛田:そうですね、たとえ災害が起こったとしても、死なないようにすることは可能だというふうに信じています。

住田:たとえば、地震、津波、土砂崩れ・・・どういうふうにすればいいんですか?

飛田:それはやっぱり物理的なもの、ハードで防ぐことっていうのは、やっぱり限られていると思うんですね。なので、ソフト的な対応をする必要があります。
やっぱり自然災害っていうのは、そこに住んでいる人が、自分の今いるところに影響のある災害というのを認識することから、始めないといけないですね。たとえば、裏山に山があるけど、大雨が降った時にこの山が崩れたらどうなるかとか、その大雨が降った時にすぐに逃げるっていうことを、普段からやっぱり考えておかないといけないですよね。
そういう対策をすれば、死者は減らせるというふうに考えます。

住田:つまり、その地形をみれば、その地理を見れば、そこにある潜在的な危険というのが、あるはずだと。
飛田さんはそれをあちらこちらへ行って、どんな地盤で、何が起きたかを見てこられたわけですから、今度はこの地盤のここは何があるかっていうことを受けとめてもらう仕組みをつくらなければいけないですね。

飛田:そうですね、研究者としては、そういう情報を積極的に発信するっていうのも役割りなのかなっていうふうに考えます。

住田:なるほど、今後もその地盤を、私たちの住んでいる下をずっと見続ける、そこに大きなヒントや命を守るカギがると?

飛田:はい、そう考えています。

住田:今日はどうもありがとうございました。

飛田:ありがとうございました。



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